醸造所 | Brouwerij Boon |
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所在地 | Fonteinstraat 65, 1502 Lembeek, Belgium |
サイト | https://www.boon.be/en |
①
ブーン醸造所の歴史は、J.B.クラース(J.B. Claes)が一軒の農家を買って醸造・蒸留所を始めた1680年にさかのぼることができます。
1860年にルイス・ポール(Louis Paul)がクラース家からこの醸造所と醸造設備を引き継ぎました。その当時ここではランビックとファロービールのみを醸造しておりましたが、醸造所の名前をブラッセリー・ドゥ・サン・ロッシュ(Brasserie de Saint Roch)と改め、1890年頃には醸造所の建物の横に新しい製麦所が建てられました。
後継者がいなかったルイス・ポールは、1898年に醸造所をピエール・トロク(Pierre Troch)に売却しました。しかしその後財政難に陥った醸造所は1927年に競売に付されることになって、醸造所の隣に住んでいたランビック・ビールのブレンダーでありパブのオーナーでもあったジャン・ド・ヴィツ(Jean De Vits)が醸造所及び隣接した倉庫を引き継ぎました。父の後を受け継いだレネー・ド・ヴィツ(Rene De Vits)は、そのソフトな味わいのランビック・ビールと繊細な味わいをもつグース・ビールで知られるようになりました。
②
自分の一族に後継者がおらず独身であったレネーは、1978年に醸造所をフランク・ブーンに売却しました。1975年以来ハル村(Halle)に住んでいたフランク・ブーン(Frank Boon)は、ランビック・ビールのブレンダーであり、地方でつくられていたエールの売買人でもありました。新しくオーナーとなったブーンは直ちにランビック・ビールの新たな熟成貯蔵に取り掛かり、醸造所の近代化に向けて一歩ずつ長い道のりを歩み始めました。
元の地所に空き地の余裕がなかった醸造所は1986年にレンベーク村(Lembeek)の中心地近くに移転せざるを得なくなりました。旧式の中古設備を備えた新しい醸造所が1989年に操業を開始しましたが、今ではそれぞれが8,000Lの容量をもつ木製大樽約62個と200個以上の小さめの樽を備えるに至っています。
今も醸造所はフランク・ブーンによって経営されており、毎年10,000HLほどのランビック・ビールを生産しています。ブーンで生産されたビールの大半はベルギーで飲まれていて、輸出は販売全体の約12%にすぎません。
※写真® KarlBruninx